みなさん、こんにちは!
公認会計士・税理士のKENです。
当記事では、big4監査法人(4大監査法人)の社風や特徴、福利厚生、また初任給等についてお伝えいたします。
- 会計士試験勉強中の方
- 試験合格者の方でこれから就職活動に臨もうとしている方
- 転職活動中の方
にむけて書いています。
ご存知の通り、big4監査法人は、会計士の大多数の方が、最初の就職先として選択する法人です。
是非当記事にてそれぞれの法人を比較していただければと思います。
それでは、まずはじめにbig4とは何でしょう??
一度、ここで整理しておきます。
big4とは?
big4とは、世界4大会計事務所の総称で、
- Ernst & Young(アーンストアンドヤング)
- Deloitte Touche Tohmatsu(デロイトトーシュトーマツ)
- KPMG(ケーピーエムジー)
- PricewaterhouseCoopers(プライスウォーターハウスクーパース)
のことを指します。
そして、日本にはこれら世界4大会計事務所のメンバーファームとして存在する4つの監査法人があり、日本でbig4といった場合、以下の法人を指すことが多いです。
- EY新日本有限責任監査法人(Ernst & Young)
- 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)
- 有限責任あずさ監査法人(KPMG)
- PwCあらた有限責任監査法人(PricewaterhouseCoopers)
法人の規模としては、
PwCあらたが売上高、クライアント数、従業員数で若干数が少ないですが、他3つの法人で規模の違いはほとんどありません。
日本では、そこまで知名度のない四法人ですが、世界4大会計事務所は世界規模でみると、googleやmicrosoftなどと肩を並べるくらい、学生に人気の就職先となっています。
それでは、次に四法人それぞれの社風についてみていきます。
※マイナビのプロモーションを含みます。
big4監査法人:社風・年収・特徴
少し知識のある人なら、big4の4つで社風に大きな違いはないのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、仕事内容は、どの法人とっても基本的に大きく変わりません。監査業務をメインとしつつ、非監査業務が一定割合を占める業務形態はどの法人とっても同じです。
参考までに、2018年の監査業務、非監査業務の売上高と割合を示した表を以下に載せます。
(単位:百万円)
EY新日本 | あずさ | トーマツ | PwCあらた | |
トータル収入 | 98,941 | 97,121 | 104,703 | 45,622 |
監査収入 | 83,087 | 76,549 | 74,284 | 23,455 |
監査収入比率 | 83.98% | 78.82% | 70.95% | 51.41% |
非監査収入 | 15,854 | 20,571 | 30,419 | 22,167 |
非監査収入比率 | 16.02% | 21.18% | 29.05% | 48.59% |
こうしてみると、トータルの収入では、トーマツが首位にありますが、この順位については2、3年で随時変動します。
PwCあらたについては、少し売上高規模が小さいですが、他3法人については、特に差異はないと思ってもらって問題ありません。
年収については、一般的に4法人ともに大体以下のように推移します。
- スタッフ:450万〜600万
- シニアスタッフ:600〜800万
- マネージャー:800万〜1,000万
- シニアマネージャー:1,000〜1,200万
- パートナー:1,200万〜
それでは、四法人で何が相違してくるのか?
社風を中心にそれぞれ見ていきましょう。
(主観も混じっていますが、参考になるかと思います。)
現在売上高の順位としては、首位にはありませんが、国内最大手の監査法人として、長年業界トップを走ってきた監査法人です。監査法人の老舗ですね。
私はEY新日本に2年間在籍していました。
所属する社員の特徴として、他の法人に比べ、保守的に仕事をこなす人が多く、公務員のような真面目に仕事をこなす人が多いかもしれません。
今では、少しずつ風潮が変わりつつありますが、安定志向で年功序列を重んじるような空気もあります。
社員同士の人間関係は仲がいいというより、自分のポジション、地位を大事にする人が多くいたように感じました。
後述するトーマツとは少々対照的です。
ただ、人間関係を穏やかに構築していきたいと、考える人が多くいる一方、いい意味でも悪い意味でも「官僚気質」もあるので、自分が王様かのように?笑振る舞う人も少なからずいらっしゃいました。
また、個性が顕著に現れるパートナー(役員)を見ると、性格の穏やかなパートナーと自分が王様かのような気の強いパートナーの二極化していたように思います。
いずれにしても、「お客様を立てる」という営業力に課題があるパートナーが多く在籍していると昔から言われています。
クライアントとしては、日産自動車、JXホールディングス、日立製作所、キャノンなどの製造業などが多く、また一方で丸紅や東レ、野村証券など、各業界の大手どころが主要クライアントとして挙げられます。
big4監査法人:福利厚生
big4監査法人は、日本の一部上場企業にあるような福利厚生はありませんが、
(その分、基本給に上乗せしようというのが、各法人の考えです。)
士業事務所であることから、資格取得関連費用(年会費など)や実務補修所費用などは法人が負担してくれます。
また、健康保険組合にカフェテリアプランというポイント制度があり、そのポイントがたまると、旅行チケットや、健康食品、健康器具が手に入ったりします。
あとは、各法人保健所が用意されていて、マッサージをうけたり、メンタルヘルスの相談もできます。私はほとんど利用しませんでしたが、利用している人も数多くいるようです。
big4監査法人:初任給
初任給については、年ごとに若干変動がありますが、概ね30万円強で推移しています。(300,000から320,000程度)
※ただ現在は、働き方改革によって、残業規制が厳しくなったこともあり、その分基本給を上げるという取り組みをしているようです。
参考までに各法人の定期採用サイトから初任給の記載を抜粋します。
big4監査法人:転職するには??
当ページをご覧の方には転職をお考えの方も多いでしょう。
当コラムでは、big4監査法人への転職するにあたってのおすすめできる転職エージェントをご紹介いたします。
BIG4に関する圧倒的な情報量:マイナビ会計士
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big4監査法人:総括
現状は、公認会計士試験受験者、試験合格者が減少傾向にあり、どこの法人も人手不足の状況です。
就活生にとっては、売り手市場ともいえるので、4つの法人の面接を受ければ、少なくとも1,2社は内定がもらえるというような状況かと思います。
各法人は行っている仕事はほとんど同じでも、上述した通り社風には一定の違いがあります。
是非、各法人の社風の違いを理解し、自分にあった法人選択をしてください!